プードル・スプリングス物語
"プードル・スプリングス物語" (レイモンド チャンドラー, ロバート・B. パーカー)
パーカーといえば、ボストンの探偵スペンサーシリーズ。「初秋」は、僕の大好きな作品です。
パーカーのスペンサーは元ボクサーでノンスモーカー、ジョギング好き、そのくせ読書家で知的という設定で、マーロウと比べるといささか力強いキャラクターなので、そんなパーカーが描くマーロウはどんなモンだろうと思って読みましたが、ちゃんとマーロウはマーロウでした。
それはそのはずで、パーカーは、根っからのチャンドラーフリークだったらしく、チャンドラーの作品に関する論文で博士号まで取っています。
チャンドラーは、物語のプロローグまで書いて他界してしまったとのこと。事件の始まりからその真相解明、前作の「長いお別れ」で結婚した大金持ちのリンダ・ローリングとマーロウのその後の物語、すべてパーカーによる創作だそうです。