強者どもが夢の跡
大地震が起きて道路がひっくり返っているわけではありません。
日本自動車研究所の谷田部テストコースの高速周回路のバンク部分なのだ。
かつてココは、古くはTOYOTA2000GTやチューンドGTRなどの様々なクルマが最高速記録を生んだコースなのだ。
記録を目指すクルマと人たちが、このバンクを300Km/h以上のスピードで駆け抜けていた。
僕は地元なので、谷田部テストコースがココにあることは知ってはいたが、もちろん一般の人間は入れないところだったので、テストコースを実際に見たのは、初めて。
学生時代は、土曜日の深夜のカーグラフィックTVを観て高速性能テストで”ヤタベのバンク”を疾走するクルマに痺れてました。
で、今はつくばエクスプレスが高速周回コースを分断するように通り、日本自動車研究所のテストコースは移転し、谷田部テストコースは解体され、周囲は大規模な開発が行われつつある。
周回コースの中に研究学園都市駅という駅が出来て、バンクの部分を真ん中でバッサリ裁つように道路を工事中。で、この様な光景が表れたのだ。
Google Earthで見るとこんな感じでコースがまだ残っているが、現在は画面上方のバンク以外は痕跡不明になりつつある。
工事中の道路に車を停めて写真を撮っていたら、交通整理の警備員(おばちゃん)に「もう今日は工事終わりだから、中に入って写真撮ってもいいよ。」と言われ、バンクの一番テッペンまで登ってきました。ありがとう、おばちゃん。
そこから見た風景はこんな感じです。
こんな軽微なガードレールでいいのか?っていうくらい低いガードレール。
とてもじゃないけど、まともな神経ではココを300Km/h以上のスピードでクルマを運転することは出来ません。
舗装のミューは、思っていたほどではありません。割と普通の路面でした。
以前、筑波サーキットの中を歩いたときよりも摩擦の少ない路面です。基本的にオーバルコースの最高速テストコースなので、摩擦抵抗はこの程度なのか?
最高速に命を削るように競い合った”強者どもの夢の跡”を感じた夕暮れでした。
コメントする
(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)