2006年11月13日

応急危険度判定-模擬訓練

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 今日は、茨城県による被災建築物応急危険度判定の模擬訓練でした。
 場所は、那珂市営中里住宅というところで、その中の老朽化して取り壊す予定の住棟を使っての模擬訓練でした。

 応急危険度判定とは、
応急危険度判定は、大地震により被災した建築物を調査し、その後に発生する余震などによる倒壊の危険性や外壁・窓ガラスの落下、付属設備の転倒などの危険性を判定することにより、人命にかかわる二次的災害を防止することを目的としています。  その判定結果は、建築物の見やすい場所に表示され、居住者はもとより付近を通行する歩行者などに対してもその建築物の危険性について情報提供することとしています。 また、これらの判定は建築の専門家が個々の建築物を直接見て回るため、被災建築物に対する不安を抱いている被災者の精神的安定にもつながるといわれています。
とパンフレットにはあります。

 平たくいうと、大地震が起きた直後に被災した建築物を素早く調査し、その建物には入れるのか、はたまた近くに寄るのも危険なのかを建築の専門家として判定し、緑(安全)・要注意(黄色)・危険(赤)の判定結果の紙を表示して二次災害を防ぐことです。

 阪神淡路大地震後にその判定を行う技術者を各都道府県が認定登録したのが、”応急危険度判定士”です。
 中越地震の時には、要請を受けて茨城県からも認定登録している応急危険度判定士が派遣され(行政からも、民間からも)、判定作業を行いました。

 で、判定方法とその評価基準はマニュアルに定めてあるのですが、建物は千差万別ですし、危険性は数値で表すことが出来ないことが多いので、老朽化した市営住宅を使っての模擬訓練を行い、判定についての訓練を行いました。


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 茨城県では、今回で3回目の模擬訓練となりました。

 第1回目の模擬訓練の後に中越大地震が起こってしまい、図らずしも模擬訓練が実践に役立ち、他県の判定士さん達よりもスムーズに判定が出来たとのことです。(僕も行きましたが、僕がやったのは、その後の建築相談でした。)

 模擬でも実際に判定作業を行うと、準備すること・作業の進め方・判定結果の集計など自信を持ってスムーズに行うことが出来ると思います。

 起こらなければ、必要のないことなのですが、いざというときに役に立つ有意義な訓練であると思います。



 で、本日の模擬訓練の判定作業は2人1組で2棟の建物の判定を行ったのですが、僕らのチームの判定結果は、2棟ともレッド(赤、危険)としました。

 模範解答は、1棟が黄色(要注意)で、1棟が赤(危険)でした。

 うーむ、あの外壁の漆喰は剥離落下の可能性が高いように思えたのだがなぁ?



 応急危険度判定は、罹災証明とは違うので、自分の判定の結果を信じて建物に近づいて怪我などされるのが怖いので、疑わしいときには危険側に判定しちゃうというのが判定士の本音です。

 一方で、赤紙(危険)を貼られても、市町村による罹災証明の被害程度判定が非常に軽度の場合が有り、住民にとっては判りづらいという話しもあるようです。



 本日の模擬訓練は、冒頭にも書いたように老朽化した市営住宅の住棟を使って行ったのですが、凄く怖いことがありました。軽々に憶測で詳しくは書けないのですが、とある男性にボウガンで狙いをつけられました。マジ撃たれるかと思い、怖かったです。もう僕の危険度がレッドカードでした。(これは書いても良いのか?)

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