2005年11月 1日

S-House 床下収納+床下暖房

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 1階の和室の床は、居間やキッチンなどから380㎜高くなっています。  和室の畳は、3尺角の薄い縁なし畳を敷き、荒床を取り外し出来るようにしてあります。また、大引き・土台を3尺間に格子に組んで、床束を無しにしました。  つまり、和室全部の床下は、収納として利用できるようにしました。
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 また、基礎型式はベタ基礎とし、基礎立ち上がり面も外断熱にしてます。床下も外部からは断熱された環境にあるので、床下に灯油炊き温水を循環させた放熱器を設置し、床下暖房としています。  放熱器を設置した所の直上の床面にガラリを設け、暖められた空気が上昇する空気の流れをつくっています。室内を循環し冷たくなった空気は自然に下降し、別の場所に設けた床面ガラリから床下に戻ります。灯油焚きボイラーや循環式給湯管・放熱器などは、サンポット製を使用しています。  床下収納部分には、テント・タープ・シュラフなどの湿気を貯めやすいキャンプ用品も収納してありますが、基礎断熱+床面ガラリ+床下暖房の効果で、カビも発生していません。

 床下暖房について説明します。 
 床下温度は、制御温度をMAXにしても厳冬期で22℃ぐらいまでしか上がりませんので、床面暖房のように寝ころんでポカポカ暖かく眠くなる様な程ではなく、「そういえば、素足でも床が冷たくないね。」って程度です。床面暖房というよりは、床下空間暖房+熱による空気対流のコントロールを意図してます。具体的には、家全体を一つの箱として、床下空間で暖められた空気の熱により空気のゆっくりとした上昇・下降を起こさせています。特に、居間が吹き抜けになっているので、窓に沿った床下に放熱器を仕込んだガラリを配置して、窓ガラスによるコールドドラフトを防ぐことを意図しました。
 2回の冬を過ごしましたが、家全体の暖房を床下暖房でまかなう仕組みなので、特別に寒い部屋・場所が無いという感じです。ただし、特別に暖かい部屋もなく、どうしても暖かくしたい部屋がある場合は、ファンヒーターを補助暖房として使用しています。予算に余裕があれば、さらに壁面に同じシステムの放熱器を配置すると完璧なようです。

 灯油ボイラーは、床下暖房用のモノの他にキッチン・洗面・浴室の給湯用のモノが設置されていて、灯油タンクを共有してます。燃費は、床下暖房を24時間プログラム運転して、冬季は、200リットル/月程度です。(夏季は、床下暖房OFF、給湯も需要が少ないので、6リットル/月程度です。4月に200リットルタンクを満タンにすると12月まで給油なし!)
 

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